皆さんは何を目的に筋トレをしていますか?ダイエットを目的にしている人やトレーニングによるパフォーマンス向上を目的にしている人、様々いるでしょう。ここで私が声を大にして言いたいのは、筋トレと食事はセットにして考えなければいけないということです。
トレーニング後にプロテインを飲んで栄養補給をしている方は多いと思いますが、それと同じくらい筋トレ前に食事を摂ることは重要です。しかし、食事を摂るタイミングやメニューによっては筋トレの効果を低下させることにも繋がります。
今回の記事ではトレーニング前に効果的な食事メニューとタイミング、そしてコンビニでも揃えられる食材を紹介します。
なぜトレーニング前の食事が大切なのか
ずばりカタボリックを防ぐためです。カタボリックとは、筋肉を分解してエネルギーとして使うことです。つまり適切な食事を摂らないでトレーニングをすると筋肉が増えるどころか、トレーニングをして筋肉が減るということになりかねません。
ではどうすれば、カタボリックを防ぐことができるのでしょうか?
それは十分な炭水化物を摂ることです。するとトレーニング中のエネルギー源として炭水化物を使用し、カタボリックにならずに済みます。
また後述しますが、可能であればタンパク質を摂ることもカタボリックを防ぐことに繋がります。
食事タイミングの重要性
まず前提として、食事はなるべく脂っぽくない=脂質が少ない食べ物を摂るべきです。食物繊維も消化が悪いのでトレーニング前に焼き芋などを食べるのは避けましょう。
ではなぜタイミングも重要なのでしょうか?
それは例えば低脂質であるおにぎりを食べたとしても、それを消化してエネルギーとして扱うには1時間30分から2時間かかると言われています。よって消化しきれる前にトレーニングを始めてしまうと、気分が悪くなったり、胃もたれを起こす可能性があるので注意しましょう。
また摂取量の目安は国際スポーツ栄養学会の見解によると、
炭水化物を体重1kgあたり1~2g
タンパク質を体重1kgあたり0.15~0.25g
を目安に運動前に摂ることが推奨されています。
よって体重が55kgの方だと
炭水化物は55g~110g
タンパク質は8.25g~13.75g
を摂ることになります。
下記では食事を摂るタイミング、食事メニュー例を記載しています。食事メニュー例には、炭水化物とタンパク質の含まれている量を記載しているので、そちらも合わせて参考にしてみてください。
【~3時間前】
3時間前までであれば普段通りの食事をして大丈夫です。ただし脂質が多い揚げ物や、食物繊維が多い食べ物などは避けたほうが良いでしょう。
食事例:焼き鯖定食、オムライス
焼き鯖定食 炭水化物71.3g タンパク質52.2g 脂質36.5g
オムライス 炭水化物107.8g タンパク質28.9g 脂質29.7g
【~2時間前】
この時間帯は食事のゴールデンタイムです。プロテインからタンパク質を摂るタイミングもこの時間がベストです。なぜならプロテインを摂ることでトレーニング中に血中アミノ酸濃度を高めることができるからです。血中アミノ酸濃度を高めると筋肉が合成されやすくなり、逆に低いとカタボリックを起こしやすくなります。
よってこの時間には、高たんぱく・低脂質・高炭水化物の食事を摂るのがおすすめです。
食事例:そば、プロテイン、白米、うどん
そば 炭水化物68.0g タンパク質10.8g 脂質1.8g
プロテイン 炭水化物3.7g タンパク質19.5g 脂質2.0g
白米 炭水化物116.4g タンパク質9.1g 脂質1.3g
うどん 炭水化物49.6g タンパク質5.9g 脂質0.9g
【~1時間前】
一時間前にはバナナやゼリー飲料が最適です。
この時間におにぎりやうどんを食べてしまうと、トレーニングまでに消化できず、前述のとおり気分が悪くなったり、胃もたれを起こす可能性があります。
またこの時間にタンパク質を摂るなら、BCAAといったアミノ酸を摂るべきでしょう。
ちなみにアミノ酸とは、タンパク質を細かく分解した状態であるため、タンパク質を摂るよりアミノ酸を摂った方が体内に吸収される速度が速くなるためおすすめです。
食事例:バナナ、ゼリー飲料、BCAA
バナナ 炭水化物20.2g タンパク質0.9g 脂質0.1g
ゼリー飲料 炭水化物45.0g タンパク質0.0g 脂質0.0g
【コンビニで揃える食事】
どうしても、筋トレの前に仕事などの理由で充分な食事を摂ることができない場合もあるでしょう。そのような場合でもジムに行く前にコンビニに寄れば揃えることができます。
前述のゼリー飲料や餅や羊羹などの和菓子がおすすめです。
また筋トレ直前~筋トレ中にスポーツドリンクを飲むことで水分補給と同時にカタボリックを防ぐことができます。
食事例:和菓子、ゼリー飲料、スポーツドリンク
みたらし団子 炭水化物35.2g タンパク質2.5g 脂質0.3g
羊羹 炭水化物37.3g タンパク質1.9g 脂質0.3g
その他にトレーニング前に摂取すると効果的なもの
カフェイン
カフェインをトレーニングの一時間前に摂ることは、最大筋力と筋持久力を高められると報告されています。
推奨されている摂取量は一日で体重の1㎏あたり3㎎以上です。例を挙げると55㎏の方だと165㎎のカフェインを摂取しなければなりません。これは150mlのインスタントコーヒーに含まれるカフェインは約80㎎なので2杯分を飲まなければいけない計算になります。もしくはカフェインの錠剤も販売されているので、そちらで取り込むのも一つの手段です。
注意すべき点として、カフェインには不眠作用があります。これは体重1㎏あたり9㎎を摂取すると不眠の副作用が現れると報告されています。またカフェインは最大8時間まで効果が持続する場合もあるので、カフェインの反応に過敏な人は夕方以降にカフェインを摂ることによって睡眠に悪影響を与える可能性があることも考慮しなければなりません。
動物性ゼラチン・ビタミンC
トレーニングのパフォーマンスが上がるというわけではありませんが、動物性ゼラチン 15gとビタミンC 50mgをトレーニングの一時間前に摂取することで腱や靭帯の健康状態の維持に効果的です。
運動前に摂取しなくても、日頃からゼラチンとビタミンCを摂ることも有効です。
私のおすすめはオレンジジュース200mlにゼラチン15gを入れて飲むことです。この際にゼラチンがふやける前に飲むのがコツです。
筋トレを続けるには、もちろん身体の健康が大前提となるため、こちらの摂取も是非検討してみてください。
まとめ
・トレーニング3時間前までなら普段の食事でOK
・トレーニング2時間前に食べるなら、おにぎりやうどんなどの炭水化物とプロテインを
・トレーニング1時間前なら、消化が早いゼリー飲料やバナナ、BCAAも加えると良い
・コンビニで揃えるならゼリー飲料か和菓子がオススメ
・トレーニング1時間前にカフェイン、ゼラチン・オレンジジュースを摂るとなお良し
消化能力には個人差があるので、皆さんの身体に合った食べ物、摂取時間を見つけて、より良いトレーニングに繋げてください。
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